低く飛び候え
序
低く飛び候え。 高きに候へば矢に当たる。 低くなりせば木に身を隠さん。
高く飛ぶ者は耀く。 低く飛ぶ者は隠る。 されど、心臓を刺すには近く候わねばならぬ。
逆説
遠くに候へば矢に当たる。 近く候へど刃物に向かう。 近づくは危険を冒すことには非ず候へど、 接近すること自体、常に刃物の缘に立つことなり。
距離は安全を保障候わざるなり。 安全は幻觉に過ぎず候へば。
真意
敌の射程距離に入るのみぞ、矢を孚つ最終戦略なり候え。 敌の隙間に身を投ずるのみぞ、心臓を刺せるので候ふ。
恐れることと行動することは、共に同じ方向を指し候ふ。 恐れて远ざかる者は、依然として敌の射程距离内に向き候ふ。 恐れず近づく者は、敌の矢道を外れ候ふ。
結論
汝らが矢を孚とうとならば、 低く飛び候え。 近づけ。
安全は低く飛ぶことになく、 近づくことにある。
低く飛びて近づけ。 これぞ矢を孚つ最終戦略なり。
低く飛び候え - 孫子より